【ASD(自閉スペクトラム症)編】

自閉スペクトラム症(ASD)で障害年金をもらうには?
――「コミュニケーションの難しさ」も障害年金の対象になります


  1. ASDとは?

自閉スペクトラム症(ASD)は、人との関わり方やこだわりの強さなどに特徴がある発達障害の一つです。
以前は「アスペルガー症候群」などと呼ばれていました。

ASDの方は、次のような困りごとを感じることがあります。

  • 相手の気持ちや言葉の意図を読み取るのが難しい
  • 場の空気を理解するのが苦手
  • 予定外のことが起こると強い不安を感じる
  • 同じ手順でないと落ち着かない

周囲の理解があれば落ち着いて生活できますが、
職場や学校などで誤解され、強いストレスを抱えることも少なくありません。


  1. 障害年金の対象になるケース

ASDの特性が原因で、次のような状態が続いている場合には、障害年金を受けられる可能性があります。

  • 職場で人間関係が続かず、仕事を何度も辞めてしまう
  • ミスを繰り返して注意されることが多い
  • 相手の言葉の意味が分からずトラブルになる
  • 一人で外出や買い物が難しい

こうした困難が「一時的なもの」ではなく、「長期間続いている」場合は、障害年金の対象になることがあります。


  1. 申請のポイント

初診日の確認

ASDの診断は、大人になってから出ることも多いです。
しかし、子どものころの発達相談や検査記録が「初診日」となる場合があります。
まずは、過去の記録を探すことから始めましょう。

日常生活の実態を具体的に

「会話がかみ合わない」「職場で孤立する」「予定変更でパニックになる」など、
実際の困りごとを丁寧に書き出しておくことが大切です。
診断書と一緒に提出する「病歴・就労状況等申立書」に活かせます。


  1. まとめ

ASDは、見た目ではわかりにくい障害です。
でも、社会生活に支障がある場合には、障害年金で支援を受けることができます。

大切なのは、「特性を否定せず、困っている現実を伝えること」。
焦らず、専門家のサポートを受けながら進めましょう。

 

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